韓国の税務・会計資料

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April 29, 2026
by swacc

4月、付加価値税の予定申告期限および中東情勢被害企業への支援


4月、付加価値税の予定申告期限および中東情勢被害企業への支援


 今回の4月27 日は、付加価値税第1期の予定申告期限である。これにより、約67 万2,000 の法人が第1四半期の事業に関連する付加価値税を同日までに申告・納付しなければならない。簡易課税者は年1回の申告義務があるため、今回の申告対象からは除外される。また、約207 万人に達する個人一般事業者および前年度下半期の売上高が1億5,000 万ウォン(約1,600 万円)未満の約18 万2,000 の小規模法人についても、4月の付加価値税の予定申告は不要である。ただし、これらの事業者は申告義務はないものの、韓国国税庁から送付された納付書に記載された直前課税期間の納付税額の2分の1を4月27 日までに納付すればよい。予定告知税額が50 万ウォン以下の事業場および支援対象企業については、国税庁から納付書が送付されないため、7月の確定申告時に申告・納付すればよい。


 最近の中東情勢により原油価格が急騰し、為替レートも上昇する中で、経営に困難を抱える事業者が増加している現状を踏まえ、国税庁は納付期限の延長や付加価値税の還付金の早期還付などの支援策を実施する。支援対象事業者は次のとおりである。(1)前年度売上高が1,500 億ウォン以下で、かつ3年以上継続して事業を営んでいる中小企業(2)売上高が10 億ウォン以下の零細事業者(3)納税者の日に政府褒章・表彰を受賞した者(4)イノベーション成長企業および新産業分野の中小企業(半導体、バイオ、環境など)(5)輸出企業に対する税務支援対象事業者であり、個人事業者の場合は2025 年の輸出額が売上高の50%以上かつ売上高が5億ウォン以上の企業、または大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が選定した輸出企業。法人事業者の場合は、25 年の輸出額が売上高の50%以上であり、中小企業または中堅企業、またはKOTRAが選定した輸出企業(6)特別災害地域の事業者――などが該当する。これらの支援対象に該当する事業者については、国税庁が予定告知の除外対象である旨を個別に案内しており、国税庁の電子申告サイトであるホームタックスでも確認することができる。また、納付期限の延長承認を受けるためには、国税庁に対して納付期限延長申請書をオンラインや訪問、または郵送などにより提出しなければならない。ただし、納付期限の延長や予定告知の除外などの支援は受けられるものの、申告対象企業については申告義務が免除されるわけではないため、4月27 日までに付加価値税の予定申告は行わなければならない。


 今回の申告からの主な変更点として、まずユーチューバーなどの課税の透明性を高めるため、「メディアコンテンツ制作業」が現金売上明細書の作成対象業種に追加された。これにより、ユーチューバーなどが視聴者から個別の後援金などの名目で現金を受領した場合、チャンネル名、口座番号および受領金額などを記載して提出しなければならず、提出しない場合には未提出金額の1%が加算税として課される点に留意する必要がある。また、事業者などが財貨・役務を供給せずに税金計算書を発行または受領した場合の加算税が、従来の3%から4%に引き上げられた点にも注意が必要である。


 国税庁は、中古取引プラットフォームを利用した売り上げ除外、不動産仲介業者による現金領収書の未発行およびそれに伴う売り上げ除外、免税関連の仕入れを課税仕入れとして申告して仕入税額控除を受けるといった新たな脱税事例などを例示し、申告後も検証を強化するとしている。したがって、特にこれらの業種においては十分に注意して申告する必要がある。また、該当業種でない場合であっても注意が必要である。付加価値税は何よりも形式を重視すると同時に、実質課税の原則を厳格に適用しており、それに伴う加算税も非常に重いものである。今回の申告においても、支援対象に該当するかを把握し、受けられる支援は活用しつつ、漏れのない申告ができるよう十分に留意する必要がある。


<筆者紹介>
信和会計法人は、2003年設立され、韓国進出を目指している企業、または進出済みの日本企業向けに、法人の設立に関するご相談及び設立代行、会計、税務、給与サービス、支給代行サービス、会計監査、デューデリジェンス(Due Diligence)サービス等を提供しております。大手会計法人の日本事業部出身のベテラン会計士を中心に設立され、豊富な経験とノウハウを活かし日系企業のクライアント様に最善のサービスを提供しております。
今回の担当:張太日(チャン・テイル)公認会計士(韓国)。英和会計法人(現在、Ernst&Young韓英会計法人)にて勤務。日本太田昭和監査法人(現在、新日本有限責任監査法人)にて派遣勤務。現在は信和会計法人の国際部代表。(TEL: 02-555-9211/E-mail: tichang@swacc.com)


<出典:NNA ASIA アジア経済ニュース、2026.4.9 https://www.nna.jp/>



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