韓国の税務・会計資料

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January 26, 2018
by swacc

外国法人の韓国への進出形態


法人の韓国への進出形態

 


外国企業による韓国進出には多様なパターンがありますが、大きく分けて現地法人(Corporation)、支店(Branch)、連絡事務所(Liaison Office)の三種類があります。今回はこの三つの特徴及びメリット・デメリットについてご紹介します。

 

現地法人(Corporation)

外国企業が韓国内に現地法人を設立する際は、韓国の商法及び外国人投資促進法の規定が適用されます。商法上最低資本金に関する規定はないですが、外国人(企業)が1億ウォン以上を投資する場合、外国人投資促進法が適用され、外国人投資に対する優遇措置が受けられる分野があります。

また、海外の本社と韓国法人が別途の法人格として認められ、本社とは別に独立した会計、税務処理を行うことができます。さらに、最大のメリットとして挙げられるのは、韓国法人の事業展開において法的な問題が生じた場合、それによる法的責任は韓国法人に帰属するため本社には影響を及ぼさないことです。

一方、税務面においては国内外を問わず発生した全ての所得に対し納税義務がありますが、一定の要件を満たした外国人投資に対しては、租税特例制限法の定めるところにより法人税や所得税および関税、取得税、財産税まで減免される特典が与えられるので、現地法人の方が支店より必ずしも税金負担が大きいとは限りません。

 

支店(Branch)

支店の場合は、外国為替取引法の規定に基づき設立することとなっており最低資本金の制限がなく、設立手続きが簡単であるうえ、営業活動を行うことができるので連絡事務所とは異なります。

現地法人との最も大きな相違点は、韓国内では外国法人として認められ本社と同一の事業体に分類されるため、韓国支店において法的な問題が発生した場合、海外にある本社にその法的責任を問う恐れがあるということです。

一方、 税務面においては現地法人とは違って納税義務は韓国内の源泉所得に限られますが、支店税(日本の場合はない)や本店経費の配賦などの追加的な規制があり、支店に対する税務調査が行われる際は本社の資料も提出対象となりかねないので税務手続きが厳しいと言えます。

 

連絡事務所(Liaison Office)

連絡事務所は支店と類似した形態ではあるものの、収益が発生する営業活動を行うことができず、業務連絡や市場調査といった非営業的な機能のみ行うことができます。

 

以上、外国法人が韓国へ進出する三つの形態について説明しました。海外に本社を置く外国企業なら、最初は韓国内に支店及び連絡事務所を設置、現地の市場調査などの業務を行い韓国への進出を図ることができます。また、本店による支店の統制が容易であるうえ、課税範囲などが異なるため支店を好む場合もあります。しかし、実際負担する法人税などの金額においては支店と現地法人との差はそれほど大きくなく、長期的な観点からすれば独立した現地法人がいろいろな面において便利であるため、最近は支店を現地法人化する傾向が見られます。したがって、会社の実情に合わせ現地法人または支店に切り換えることを念頭に置き、あらかじめ税制面での優遇措置などメリット・デメリット及び手続きを知っておくのもよいでしょう。

 

 

<筆者紹介>

信和会計法人は、2003年に設立され、韓国進出を目指している企業、または進出済みの日本企業向けに、法人の設立に関するご相談および設立代行、会計、税務、給与サービス、支給代行サービス、会計監査、デューデリジェンス(Due Diligence)サービス等を提供しております。大手会計法人の日本事業部出身のベテラン会計士を中心に設立され、豊富な経験とノウハウを活かし日本企業のクライアント様に最善のサービスを提供しております。

今回の担当: 張太日(チャン・テイル)公認会計士(韓国)。1963年生まれ。サンダーバード(Thunderbird)経営大学院でMBA取得。1989年~2003年に英和会計法人(現在、Ernst&Young韓英会計法人)にて勤務。1994年~1995年に日本太田昭和監査法人(現在、新日本有限責任監査法人)にて派遣勤務。現在は信和会計法人の国際部代表。(TEL: 02-555-9211/E-mail: tichang@swacc.com)



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