韓国の税務・会計資料

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January 26, 2018
by swacc

外国法人及び非居住者に対する課税方法


外国法人及び非居住者に対する課税方法

 

韓国に進出している外国の企業は、関係会社との取引または非居住者の人的役務提供等の対価を支払う際に、当該支払額に係る源泉徴収の有無や税額を考慮しなければなりません。但し、考慮すべき事項や関連規定が多いため、外国法人及び非居住者の源泉徴収は、難しいところがあるのも事実です。今回は外国法人及び非居住者に対する課税の方法について調べてみましょう。

 

先ずは、該当支払額が税法上、国内源泉所得に該当し、非課税及び免税されない所得であるかどうかを確認する必要があります。課税対象となる所得の場合には、その所得を支払う際に、外国の企業が韓国国内に固定事業場を有すれば、居住者と同様に(所得の種類に係る源泉徴収及び総合課税と分離課税)課税されます。一方、国内に固定事業場を有しない場合は、所得税法及び法人税法上、非居住者及び外国法人の所得に係る源泉徴収の規定(所得の分類、税率)の適用を受けます。しかし、当該国と締結した租税条約上の所得の分類や課税の有無、制限税率(利子、配当、使用料所得に係る源泉徴収)が優先的に適用されます。

 

わかりやすくするために、図によって説明すると次のとおりです。


 


ここで国内の事業場とは、外国の企業が事業の全部または一部を行うための韓国国内の固定した事業場所を指し、税法では固定事業場(PE:Permanent Establishment、恒久的施設)と言います。国内に固定事業場を有する外国の企業は、国内源泉所得について法人税または所得税を申告、納付しなければならず、支払者は内国法人及び居住者と同様に、源泉徴収を行います。国内の固定事業場を有しない外国の企業に対しては、事業の所得について所得税または法人税を課税することができません。

従って、所得を支払う者は所得税法及び法人税法の規定に基づいて、非居住者または外国法人の所得に係る源泉徴収の規定により、分離課税・源泉徴収するか、租税条約で定める制限税率で源泉徴収を行います。しかし現在韓国は、台湾を除く世界のほとんどの国と租税条約を締結しているため、固定事業場を有しない外国の企業及び非居住者に対する課税所得について、当該国との租税条約を事前に調べる必要があります。

 

最後に租税条約を締結している場合、国内の事業場を有しない非居住者に対する所得の種類と課税方法をまとめると、次のとおりです。但し、前述したように、当該国との租税条約上の課税の有無を事前に判断すべきです。

 

国内源泉所得の種類

課税方法

事業の所得

課税対象外

利子、配当、使用料所得

租税条約で定める制限税率を適用して源泉徴収・分離課税

譲渡所得

源泉徴収または予定申告・納付

船舶等の貸付けによる所得

分離課税・源泉徴収

人的役務の提供事業の対価

分離課税・源泉徴収

有価証券の譲渡による所得

分離課税・源泉徴収

その他の所得

分離課税・源泉徴収

 

 

筆者紹介

信和会計法人は、2003年に設立され、韓国進出を目指していたり、既に進出している日本企業向けに、法人の設立に関するご相談および設立代行、会計、税務、給与サービス、支給代行サービス、会計監査、デューデリジェンス(Due Diligence)サービス等を提供しております。大手会計法人の日本事業部におけるベテラン会計士を中心として設立され、豊富な経験とノウハウを活かし、日本企業のクライアント様に最善のサービスを提供しております。

 

今回の担当: 張太日(チャン・テイル)公認会計士(韓国)。1963年生まれ。サンダーバード(Thunderbird)経営大学院でMBA取得。1989年~2003年に英和会計法人(現在、Ernst&Young韓英会計法人)にて勤務。1994年~1995年に日本太田昭和監査法人(現在、新日本有限責任監査法人)に派遣勤務。現在は、信和会計法人の国際部代表。



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